
取材をさせていただいた場所は、山際さんの職場である福島県のリゾートホテル。はじめに山際さんから講義をしていただけるということで、最新の厨房機器が並ぶキッチンスタジアムへ。ここには調理技術を映し出すことができるテレビカメラや大型スクリーンと、充実した設備が用意されています。パソコンにも精通しておられる山際さんはその大型スクリーンに資料や写真を映しながら、これまでの活動内容をお話してくださいました。
まず、山際さんが最初に有機野菜に興味を持たれたきっかけは、ツルムラサキの農家と出会ったことでした。それまでほとんど使用していなかった食材でしたが、はじめて生で食べたおいしさに感動し、もっと深く有機野菜のことを知りたいと思ったそうです。そして3年間かけて福島県全域の農家をまわり、どの地域でどの時期にどんな農産物が採れるかといった食材マップを作成。当初は門前払いを食らうという苦労もあったようですが、徐々に農家との信頼関係を築き、農家の方々から食材の食べ方などについて情報をいただくことも多くなったといいます。
例えば、有機栽培で育てたとろろ芋は、ぶつ切りにしてホットプレートで焼き、塩こしょうで食べるのが一番おいしいということ。収穫してすぐのウドであれば皮も柔らかく、きんぴらにして食べられること。太くて曲がったキュウリは甘露煮(写真右)にして保存できること。規格外の野菜でも、いや、規格外の野菜だからこそ、コストを下げながらおいしく調理できる方法を知った山際さんは、有機野菜を使った新しいレシピを次々と開発していきます。


